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WCAN 2018 Winterで登壇しました


12月15日(土)に開催したWCAN  2018 Winterで名古屋セッション枠で登壇しました。当日は180人の方にお越しいただきました。ありがとうございました。

当日は、私がデザイナーに職種変更してから、この9ヶ月間どのようにa-blog cmsに関わってきたのかをご紹介しました。

9ヶ月間の間で中でも私が強く大事だと感じたのはデザインの力を信じることでした。。

私はデザイナーとしては新人です。「私の力を信じてください」なんて押し通しづらい部分が正直あります。でも、私の力ではなく、たとえば「デザインの力があればこういうことがができる」という提案なら、デザインの力を信じることが基準になります。プラスαの世界を提示していくを基準にしてからは心持ちをどっしりと構えられるようになりました。

ただ、デザインをするときには新しい提案をすると、その「新しい提案」が想像しづらかったのか他者から理解が得られないことが多々あります。人は新しいことに抵抗を覚えるものなので仕方ないとは思うのですが、そういった周囲からの抵抗を受けたときにも強い気持ちを持って提案をしていくためには、デザインの力を信じていくのが重要だなと感じています

デザインの力とは?

デザインの力というのは、きっと人それぞれ感じ方が違うものだと思います。この9ヶ月間の間でデザインについていろんな人に聞いてきましたが、意見が全く同じでということはなく、人それぞれでした。人それぞれの経験によって感じているデザインの力というものは異なるのではないかと思っていますが、私が感じているデザインの力の例を挙げると、

  • シェアの導線
  • 購買意欲への導線
  • クリックの導線
  • 迷いが少ないUI

などなど...。きっと他にもたくさんあると思います。

そんな中で、私が自社プロダクトへ提案した3つのことをセミナー内でご紹介しました。

提案した3つのこと

私が今回紹介したのは、9ヶ月間に提案した3つのことでした。

1. 新機能「クイックサーチ」の提案

CMSをみなさんは触ったことがありますか?自社で開発しているプロダクトはa-blog cmsといい、CMS(コンテンツマネジメント管理システム)というシステムです。コーポレートサイトを作ったり、ブログを構築するシステムのことです。たとえば有名なものではWordPressやMovable TypeもCMSです。このブログもa-blog cmsを使って書いています。

私がとくにコーポレートサイト向けのCMSに感じていた問題として、メニューの多階層化が挙げられます。この問題を解決するためにa-blog cmsへクイックサーチの機能を提案しました。



クイックサーチはどの画面にいても特定のページにキーワード検索で移動できる機能のことです。たとえばMacユーザーの方ならSpotlight、Slackをお使いの方であればクイックスイッチャーという機能がありますが、これにあたるものです。

CMS内にこの機能を実装しているのは世界でも未だa-blog cmsだけなのではないかなと思っています。



導入した結果

導入した結果、ユーザーの方からの感触はとてもよく感じています。とくに、管理画面内の操作を頻繁にするユーザー(主にCMS構築者)には作業効率化の面でとても役に立っていると思います。

a-blog cmsを触って間もない方でも、同じようなUIを別アプリやサービスで使っている場合便利に感じてくれることが多いです。主にエンジニアの方から好評いただいています。

導入の過程

導入しようと思ったきっかけとしては、そもそも私がa-blog cmsのユーザーだったことです。そして、よく管理画面の中で思考が停止していたことから思いつきました。たとえば、ユニット機能の設定を変更したい場合は、管理画面>コンフィグ>編集設定の順にページを移動して設定を変更していましたが、大体20時くらいの疲れた頭で作業しようとするとコンフィグのページに言った時点でそもそもの目的を忘れてしまったりすることが多発していました。

そこで普段使っているSlackやテキストエディタからヒントを得て、エンジニアに軽く相談したところむしろ好意的で実装されることになりました。私はこの機能を提案しましたが、実はビジュアルデザインはあまり関わっていません。それくらい、エンジニア陣も進んで開発に取り組んでくれました。

2. 企画はWebを超える「a-ringo



このりんごの写真は、2018年11月に開催した、a-blog cms Training Camp 2018 TOKYOで参加者の皆さんに配ったものです。普段、Tシャツやカバンなどのノベルティを作ってお渡ししているのですが、今回は遊び心を入れてりんごに品種シールに見立てたシールを貼ってお配りしました。数はお好きなだけ持っていただいたので、その場で食べた方もいたり、中にはご家族の方へお土産として持って帰った方もいらっしゃいました。

そんなユーザーの皆さんの過ごし方をみていて気づいたことは、決してアクションはWeb上だけではないことでした。思えば、特に「シェアをして」と頼んでいないにも関わらず、りんごについてシェアされていました。後から考えるとインパクトもありましたし、「セミナーがやっと始まるぞ」という楽しさの演出が心を動かしたんだと思いますが、開催側がワクワクしながら準備したことが伝わったのではないかなと思っています。開催側も遊び心を持って用意することの大切さに気づきました。



写真を見ると、中にはお子さんのお弁当に入れている方もいらっしゃって、「りんご」という食べ物を元にどのように楽しむのか、そう言った自由がユーザーに与えられているところがなんともa-blog cmsらしいノベルティなのではないかなと思いました。

3. 共創していくために、社内ワークショップの提案


写真:社内で行なったワークショップで使ったワークシート

社内で行なったワークショップ


不定期で、社内ワークショップの提案を行なっています。より自社で開発している a-blog cms のことを自分ごとと考えてもらえるように、全ての社員が気軽に意見を言えるような場を作る試みとしてワークショップを行いました。

他の社員も巻き込んでワークショップを行うことにより、今後どのような対策を行なっていくべきなのか、どんな人たちを対象にしていくべきなのか、じっくりと考えることによってふわふわとしていた情報も共有することができるようになったと感じています。

他にも、以下のような点にメリットを感じています。

  • みんなの考え方を知れる
  • みんながプロダクトのことを考える 時間を作れる
  • チーム感が出る
  • 他の人のアイデアを知り、手段の幅が広がる

こちらについては今後も企画をしていき、次期バージョンのCMS開発のアイデア出しなどに有効活用していきたいと思っています。

提案を通すためには

提案を通すコツとしては、あらかじめ伝えておくことが大事だと思っています。

冒頭でもお伝えしましたが、人は新しいものに抵抗を覚えます。新しい提案を思いついてパッと言っても通りづらいということはこれまで業務をしていく中で感じていました。ですが、ミーティング前に雑談として事前に話をしておくと、新しい提案も意外とすんなりと受け入れられることがデザイナーになってからわかりました。

受け入れられることもありますが、もちろん断られることもあります。いきなりミーティングで提案するよりも雑談の中で提案した方がふわっとしたやり取りのまま終われるので、お互いの精神衛生上的に考えてもいいのかなと思っています。

自身がなくなってしまったときの魔法の問いかけ

正直にいうと、提案が通らなくて自身がなくなる時が多々あります。そんな時に自分に唱える魔法の問いかけがあります。それは「デザインの力を よく知っているのは だれだろう?」という問いかけです。この問いかけを自分自身にすることにより、自分の力ではなく、デザインが持っている可能性を信じて再度提案してみよう、くじけずに意見を通そうという気持ちが湧きあがります。

私が自分に自身がないことが理由で、もしここでくじけたら、本来持っているプロダクトの力が発揮されないなんてことが出てくるかもしれません。プロダクトの力を信じているからこそ、私たちはデザインの可能性を信じ、それを提案していくことが私の仕事なんだと、この9ヶ月間の間で感じました。

デザインの力を信じて、プロダクトの力を信じる。

これからもこの気づきを大事にしていきたいと思っています。


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著者

デザイナー

森田かすみ

マークアップエンジニアからWebプロダクトのデザイナーへ転身し、現在はUI/UXデザインを勉強中。
ストレス発散方法はかっぱのイラストを描くこと。

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